マレーシア航空機の航路を見てみた

先週、7月17日に、オランダからマレーシアのクアラルンプールへ向かって飛んでいた民間旅客機マレーシア航空MH17便が撃墜されるという悲劇が起こった。

一週間で出てきた情報や状況証拠的に、ほぼ親ロシア派武装勢力がウクライナの輸送機と間違えて撃墜したという説が濃厚になってきているけど、マレーシア航空が無理な航路を取っていたのか?という疑問から、ちょっと調べてみた。

使ったのは、民間機の飛行状況を調べることができる「fightradar24」。

このサービスは、リアルタイムで民間機の飛行状況を見ることができるサービスだけど、過去のデータをみることもできる。

早速見てみる。

UTC13:00過ぎ、ウクライナのドネツク北西からマレーシア航空MH17が高度33000フィートで飛んできた。

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UTC 13:30ごろ、MH17がドネツクの北を通過した。そのすぐ北と、ロシアからウクライナの東へ入ってくる他の民間機も見える。

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MH17便が消息を絶った。そのすぐ近くには2機の民間機が飛んでいる。

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一機はデリーからバーミンガムに向かうエアインディアAI113。高度は39000フィート。

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MH17と似た航路で飛んでいたのはシンガポールエアラインのSQ351便で、コペンハーゲンからシンガポールへ向かって高度35000フィートで飛んでいた。北西欧州から東南アジアへはこの航路を通るというのがわかる。

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ロシア側から飛んできた旅客機をウクライナの軍用機と勘違いする可能性は小さいだろうけど、ほぼマレーシア航空機と同じ航路を取っていたシンガポールエアラインのSQ351は危険な状態だった。わずか1,2分の差で、ひょっとしたらこっちが撃ち落とされていたかもしれない。

撃墜の瞬間は、距離にして約20kmほど、高度も2000フィート(600m)しか離れていないため、方角にもよるけれど、もしかしたらSQ351から撃墜の瞬間を目視できるくらいだったと思われる。さらに撃墜の直後に、SQ351は現場にかなり近い位置、距離にして10kmほどのところを通過している。

さすがに現在はウクライナの東付近を飛行する民間機は無いが、撃墜事件が起きるまでは日常的に使われていた航路だとわかる。

「何で民間機が飛んでるんだ」と武装勢力が言ったという音声が本物かは定かではないけれど、民間機が普通に飛んでるのに軽々しくミサイルで迎撃したのだろう。
ロシアやウクライナの政府ならば、民間機がよく飛んでることは把握していたはずだから、やはり可能性としては未熟な武装勢力の誤射なのだろう。