車上荒らしに遭った

年が変わるまで三時間半といったところ。実家で夕食をとり、あとは家族三人で自宅に戻って年を過ごそうと帰ろうとした。
子供が「帰らない」とぐずったため、実家に停めた車に妻と子供のバッグを乗せ、エンジンをかけて暖房を入れておく。そして玄関に妻と子供を迎えに行った、ほんのわずかな時間だった。これが後悔の1。

寒いので玄関に入り、ドアは完全には閉めなかった(一応、常に車上荒らしには気をつけていたつもりだったので)。子供がパパなら抱っこされるというので抱っこし、そこでぐずっていたのがクリアされたのか、ママに渡してもOKになって、さあ車に乗ろうとしたところ、車のドアを開ける音がする…。

怪しんで車に近づくと、誰かがドアを開けてゴソゴソしているのが見えた。そのとたん車上荒らしだと判断し、咄嗟に追い払うつもりで「オイッ!」と声をかけた。後で思えば、これが後悔の2。

外灯の影で顔は見えなかったが、黒いジャンパー、茶色いだぼだぼのズボン、黒いハンチング帽の男はビックリして振り返り、あわてて走り出した。しかし、その手には妻のバッグ。

そのまま何も盗らずに逃げてれば、追いかけずに、ただ危なかった~で済ましたかもしれない。でもバッグを持って逃げ出したので咄嗟に走って追いかけた。しかし、やっぱ年だ。ジョギングや自転車で毎日運動はしていても、いきなり全速力でダッシュって運動をやってなかったので、出だしで思いっきりこけた。足が昔のように思い通りには回らなかった。これが後悔の3。

転んだので30メートルくらい離されるが、すぐに追いかける。犯人との差は少し縮まったが、住宅街の路地をジグザグに4つ目の角を犯人が曲がった後、忽然と姿を消した。
その辺の民家の庭に隠れたのだろうと思って探すがいない。そういえば、ドサッと音がした気がした。

まさか、と思ってその路地から下へ4メートルほどの高さがある擁壁(ようへき)を犯人が飛び降り、草むらを走って逃げていくところだった。ここで追うのを断念し、110番する。ここでも後悔の4。

妻が車でおいついてきたので、「110番したからここで待っといて。俺は追うから」と言って犯人を追う。横の筋道から探りながら降りていく。この辺の斜面地帯には最近経ちはじめた家々と、たくさんのお墓がある。沖縄のお墓は内地のお墓と違い、大きくて囲いがあり、隠れるところがいっぱい遭う。
夜で真っ暗な墓地をひたすらくまなく探す。

一通り探した後、お巡りさんたちが駆けつけてきたので妻のところに戻る。パトカーも4,5台はやってきて付近を走り回っている。どうやら、現行犯を追っている人がいる状態での通報だと、大掛かりに捜索してくれるらしい。

犯人を取り逃がしたポイントに、実家から兄も駆けつけていた。すると警察に犯人のものと思われる黄色い島ぞうりが路上にあると伝えてあった。刑事に「犯人は何を履いていたか?」と聞かれるが、覚えていない。でも島ぞうりであんなに速く走れるわけがないと思ったので「靴だったんじゃないかと思う」と伝えてしまう。そのため、島ぞうりは関係ないものと思われた。

鑑識の人が犯人が触れたと思われる車の運転席側の指紋を取り、あとは被害届を作るだけという段階になって、妻が黄色い島ぞうりが後部座席にあるのに気づいた。関係ない黄色い島ぞうりが逃走経路の路上と車内に別々に落ちているわけがないので、ほぼ間違いなく犯人の遺留品。犯人は裸足で逃げたのか、もしくは履き替えて島ぞうりを持って歩いていたのか。

後部座席も荒らしたことがわかったので、そこの指紋もとって島ぞうりも鑑識にまわされた。

結局、なんだかんだいって4時間は経過し、自宅に帰ったころには新年となっていた。

妻はショックを受けているようだったし、私も転んだ傷が思いのほか大きくて、肩の関節も痛めていた。

悪いことに、妻は前の職場を辞めたときにもらった退職金を持って歩いていた。沖縄の企業の退職金なので金額としては大きくないが、妻には大きい金額。義母からもらった財布や子供の写真が入った携帯とかが痛かった。

近所にコンビニはコザ高近くのダイソー・杏屋の隣にあるローソンの一軒だけ。そこから歩いてきた可能性が高く、防犯カメラには写っていると思われる。特徴は黒いハンチング帽に黒いジャンパー、茶色いだぼったいズボンに、「黄色い島ぞうり」を持って歩いていたか履いている人物という、特定しやすいもの。たぶんそのコンビニでよくたむろしている人物の可能性も高いと思う。だから逮捕も難しくないはず。この冬一番という寒い大晦日に島ぞうりなんて履いて歩くやつは滅多にいない。近所に住んでいる可能性も高く、少し聞き込みすれば十分見つけられると思う。(問題はそこまで捜査してくれるのかなというところ)

最初に転んだせいで取り逃がしたことについて、妻は「何持ってるかわかったもんじゃないから逃がしてよかった」とも言ってくれるが、やっぱり悔しいもんである。
あと、家族が犯罪被害に遭った時に、咄嗟の判断とはいえ、命張ることができるんだって自分を再認識できたのはちょっとうれしいことでもある。後から考えたら暗闇の墓地で犯人を追って、ばっとナイフで刺されでもしたら命やばかったんだけどね。でも、必死に逃げる犯人の様子を見て、「こいつたいしたことない」と甘く考えちゃったのも確か。

以下、後悔について。

後悔1:まさか1分間足らずでやられるとは思わなかった。ちゃんと鍵を閉めるべきであった。

後悔2:まだゴソゴソしているところだったので、もっと傍まで近寄ってから取り押さえるなりするべきだった。逃がしたとしても顔もよく見えただろうし。

後悔3:走り込みは普段からやっておくべきだと痛感。自転車乗ってるだけで運動になってる気になっていた。ジョギングはやってもダッシュなんてやる人は少ない。

後悔4:次の日の昼間に自分で捜索しに言ったが、実は犯人が飛び降りて逃げる先に、先回りできる路地がほんのすぐ先にあった。もうこの辺の道は小学校低学年ごろにしか通っておらず、すっかり忘れていた。

5 Comments

  1. いやぁ、格闘にならなくてよかったんじゃないですかね。
    大金取られたのは痛かったけど、大金は持ち歩かないという教訓を得たと思ったほうがいいと思う。
    ついつい振込手数料をケチって大金を銀行間移送しちゃったりしちゃいたくなるからね。

  2. 逃げられてまだ良かったって。
    現金は痛いし、それ以外もなくなって痛すぎだけど、
    これで格闘になって怪我させられて、しかも取り逃がしたりしたら
    現状+怪我だしね。4mを飛び降りるやつと素手で格闘しちゃダメです。
    俺たちはもうおっさんなんだから。

    今年の悪いことは新年で全部体験したと思い、
    犯人逮捕を祈っておきましょ。

    本当に、大怪我しなくて良かった!

  3. 新年早々大変でしたね。

    沖縄もあまり治安が昔ほど良くなくなってきたという事なのでしょうか..
    (昔は家の玄関さえ施錠していなかったのに ^^;;)
    以前、うちも泡瀬に引っ越したばかりの時、新興住宅地であちらこちらで工事していましたが、我が家は連続して2度空巣に遭いました。現場作業風の人だったようです。
    以来、何らかの工事があるところの近所では注意するようにしています。
    世知辛い世の中になってきてしまいましたね。

    試練を与えて、神様が幸せのバランスを取ってくださったのだという事で、Zackyさんと奥さんのご多幸をお祈りします。 m__m

  4. 一応、被害にあったのは去年ということで、去年に悪いことは
    集中して起きたと。だから今年はきっといいことがいっぱい
    あると思います(ていうか思いたい)。

    履いていた島ぞうりを落として裸足で草むらを走って逃げたとも
    思えないので、靴か足袋を履いていたようです。高いところから
    飛び降りたところとか風体を考えると、土方作業員の可能性が
    高いと思ってます。

    妻の前の職場も、ちょっと常識はずれなところがあって、
    振込みにすればいいのに現金で払うから取りに来いといって
    渡すんですよね。たかだか数百円の振り込み手数料を
    ケチるために。

  5. その後警察とお話ししたんですが、島ぞうりはDNA鑑識に回しているそうです。
    逮捕した犯人を起訴するための証拠としてではなく、米TVドラマのCSI:みたいにDNAで逮捕されていない(逮捕歴はある)容疑者を探すのにもつかわれてるのかー。

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