県民大会と沖縄市長選挙

沖縄市長選挙は、保守二人、革新で現職の一人の三つ巴の争いとなったが、革新の現職候補でさえ、「第1期工事まではやる」と言ってしまっているため、争点が泡瀬埋め立て賛否ではなくなってしまった。程度の問題で全部埋め立てするか、第1期で終えるかの選択肢しかなかったわけだ。

さらに悪いことに、普天間基地の県内移設に反対する県民大会と日程が被ってしまった。

まぁ、だいたい泡瀬埋め立てに反対とする人と、県内移設に反対する人は、両計画とも大規模な自然破壊を前提にしていることもあってか、だいたい被っている。
(海を埋め立てて大規模土木工事をやりたいので)県内移設に賛成する人は、きっと積極的に沖縄市長選挙に投票に行き、2期まで無理矢理遂行しようと言っている候補者に投票したことだろう。もちろん、県民大会には行かないし、県民大会に行って、市長選挙に投票に行かなかった反対派のことを尻目にほくそ笑んでいたかもしれない。

それらの悪条件が重なり、穏やかで過ごしやすい晴天の選挙日であるにもかかわらず、沖縄市として過去最低の投票率となった。
しかも、泡瀬埋め立て(半分だけだが)反対の現職がかろうじて僅差で再選したものの、全面埋め立て強硬派の二人の候補者の得票数を合わせると、現職の得票数を大きく上回ってしまった。
残念なことに、結果的に沖縄市民は選挙で「泡瀬全面埋め立てに賛成」と意思表示をしてしまった。
得票数で当選ラインに大きく足りなかったが、元公明党の候補者が出て、自公票が割れなかったら現職は破れていた可能性も高い。 そうなると、裁判で違法と判決が出ようとも、なんとしても泡瀬埋め立ては全面実施されたかもしれない。

そもそも沖縄市って、土建屋をバックにした議員が多すぎるのだ。
だから音市場やコリンザみたいな絶対に失敗する大規模公的ショッピングセンターや、潰れかけたショッピング街の再生という名目の土建公共工事が多くて、市の財政を無駄に使い放題なのだ。
それを革新系の市長が一人で抑えようとしている状態。
走り出している土建計画を止めるのは、困難だろう。
過去の保守系の市長が市政を担っていたころのお金の使い方を見ていたら良く分かる。

さて、県民大会。
主題は、普天間基地の撤去と、国外移設を訴えるもの。
ギリギリまで参加を渋っていた仲井真知事だが、結局参加した。しかし、その本心を産経新聞が読みとって報じた。

県民大会では県内移設を目論む政府に対してイエローカードの意を込めて、黄色いシャツやハチマキを付けようと呼びかけられた。
県民大会に参加した首長や議員らは、一人を除いて黄色いハチマキ、かりゆしウェアなどを着ていた。
黄色を身につけず、一人だけ青を着ていたのが仲井真知事、その人だったのである。
お偉いさんらが横一列に並んで撮影したパノラマ写真があって、それのなかで仲井真知事だけ浮いているのはそのせいだ。

黄色いかりゆしウェアがなかったとかいう理由ではないだろう。ハチマキくらい、周りに声をかければすぐ出てきたはず。
それすら付けないというのは、暗に「私は県内移設反対じゃないんです」と言っているようなもの。

そりゃそうだ。仲井真知事は、もともと辺野古への普天間基地移設に賛成で、そう訴えて知事に当選したのだから、本当は辺野古への移転賛成なのだ。
黄色を身につけないでアピールした先は、県内移設という大規模公共工事を期待する土木関係や経済界なのだろう。

全部聞いたわけではないが、知事の言葉も「普天間基地の危険性の除去」「沖縄だけ不公平」ということだったと思う。
これも、普天間基地を県外・国外へ持って行けと明言していないので、「普天間基地を辺野古に移転して普天間基地の危険性を除去し、大規模公共工事とそれに合わせて北部振興策をよこせ」ということなのではないか。

1 Comment

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です