Googleは家の中まで勝手に撮影して公開する

Googleのストリートビューが賛否両論、というより批判が日増しに増えているような気がする。国会でも取り上げられたそうだけど、総務省はとりあえずは楽観視しているらしい。

確かに面白いサービスではあるが、怖い面も多い。Googleは、「公道から撮影したものは公開情報だからネットで公開してもいい」というような考えらしいが、果たしてそうか?

日本の下町には、車がすれ違うのもギリギリの狭い路地沿いに民家があることが多い。人が歩いている程度なら、ある程度の高さまでの目隠しがあるので家の中までは見えないし、覗こうとするなら塀の上からよじ登る必要があるだろうから、そんな怪しい人がいればすぐ分かる。バスが通るわけでもないから、普通はそれでプライバシーは保たれている。しかし…。

ストリートビューの撮影車(ストカー)のカメラの位置は人間の目の位置より高い。たぶん2メートルは超えている。塀によじ登らなくても、塀を越えて撮影できる。

場所はもうわからなくなってしまって探せないが、すごいのがあった。狭い路地で対向車とすれ違うためにストカーは道路の左端にギリギリ寄ったのだろう。たまたま、その時の位置がアパートの窓の前だった。歩行者なら絶対に見えない高い位置の窓だが、ストカーのカメラの位置ではちょうど同じくらいの高さで、家の中まで撮影されていた。
プライバシーを侵すような部分は自動でぼかしが入るらしいが、その場所の写真は、なぜか窓の中はボカシが入っておらず、窓のそばに設置されていたガス(か電気)のメーターにボカシが入っていた。

ストカーが廻ったのは、冬だと思われる。都内なのに雪が積もっている写真があったし、歩いている人も厚着をしている人が多い。
冬なので窓を開け放っている家は少ないため、ストカーが窓から覗き込んで撮影しても、家の中までは外の明かりが反射して見えにくい。しかし、ちょっと画像修正ソフトで調整すると、家の中が写っているのがわかる。

家の中3e

前述の場所ではないが、似たようなケースを探してみた。調整すると家の中まで見えるので、窓のところは編集ソフトで塗りつぶした。家の中が覗き込まれないよう塀の上に目隠しを増設しているが、ストカーのカメラはその目隠しの上を超えて撮影しているのがわかる。

春から夏、そして今の秋。ストカーは地方を走り回って撮影しているらしい目撃情報がある。現在公開されてしまった地域は、実は幸いである。自分のプライバシーが侵されているか否か確認できるから。しかし、それ以外の地域の人の家には、これからストカーがやってくるかもしれない。窓を開けておいたら、家の中まで撮影されるかもしれない。低層階に居住スペースがある人は要注意だ。

産経新聞の記事にあったのITコラムニスト、八田氏の意見。

明確なデメリット見えにくい

 ITコラムニスト、八田真行さん(29)の話「現時点でのグーグル社のやり方に問題がないとは言えないが、明確なデメリットも見えにくい。社会に明確かつ甚大なコストを強いるのであれば規制もやむを得ないが、漠然と『気持ち悪い』という程度で規制するのはイノベーション(革新)を阻害する。ストーカーに利用されるという意見もあるが、具体的にストーカーがどう利用するのかというと誰も答えられないのではないか」

漠然と気持ち悪いのではなく、明確なデメリットとして家の中まで撮影されて世界中に公開されている。悪用はストーカーだけとは限らない。窃盗・強盗犯たちが、防犯カメラの有無などをこれで事前に確認できるだろう。防犯カメラを下見に行けば、その防犯カメラに写ってしまう可能性が高いが、ストビューを使えば全然ばれない。

八田氏の主張を真似るなら、明確なメリットが見えにくい。社会に明確な不安を与えている(自分のプライバシーが侵されるのではないか、侵されたのではないか)。漠然と「面白い」という程度のことで犯罪に利用可能なイノベーションを一方的に公開するのはいかがなものか。

1 Comment

  1. 見ている方はたのしいとおもいますけど、
    でも自分の部屋がこんな風に写るのは、やっぱりいやだなぁ。
    別にたいしたものがあるわけではないんですが。

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