[OPNION] 子ども子育て支援制度で行き場を失う5歳児

沖縄県外から沖縄に移住してきた人が驚く事の一つに「幼稚園」がある。県外じゃ、沖縄ほど幼稚園に入れる率は高くないというのだ。
「子供たちのほとんどは、小学校に入る前に幼稚園に入る」というのは全国的には珍しいらしい。私もそういうもんだと思っていた。

「クレヨンしんちゃん」を見てて、春日部って実は高収入世帯が多くある高級住宅地なんじゃないかと錯覚を起こすことがある。野原家は母親が専業主婦なのに、一戸建てに住んでいる。夫一人の収入で戸建てを購入して車まで持ってるというのは、けっこう所得が高いのではないか。

登場するお友達の家も、ほとんどの母親は専業主婦。パートで働き、幼児を預ける保育園に悩んでいる世帯は無い。

そう、沖縄以外では「専業主婦のいる家庭が幼稚園に入れる。共働きは保育園に」というのが普通なのである。幼稚園児のしんちゃんのお友達の家は全部専業主婦なのは当然なのだ。

ほとんどの子供が小学校に入る前に幼稚園に入るという沖縄において、専業主婦が多いかというとそうでもない。平均所得が日本で最低の沖縄では共働き世帯がとても多い。

じゃ、どうしてるのだというと、一部の自治体では県外と同じように保育園が5歳児まで預かるか、幼稚園が終わった後に学童に預けるかということになってる。うちの娘も幼稚園が終わったら学童に移動して保育になってる。
幼稚園児を学童で預かるというのは全国的には珍しいらしい。

さて、安倍政権が消費税増税の使途として進めている「子ども・子育て支援制度」が来年度から始まるらしいのだけど、これが沖縄の子育て事情に合わなくて問題が大きい。子育て支援どころか妨害になってしまっている。

前述のとおり、沖縄では幼稚園が午前で終わり、午後は学童保育に頼むというケースが少なくない。
幼稚園が午後まで子どもを預かる、「預かり保育」もあるが、申し込み時期が限られている、条件が厳しい、預かる時間が早くて仕事が終わってから迎えに行くと間に合わない、定員があって融通が利かない、土曜日は預からないということで、学童に頼る世帯も多いわけだ。

ところが新制度で、この幼稚園児の学童保育ができなくなる。

保育園も4歳児までしかあずからないところが多く、小学校に入学する1年前は強制的に卒園になってしまう。

ほとんどの自治体では幼稚園の預かり保育を拡充する方向で対処するようだけど、前述のとおり共働き世帯の実態と合わない点はどうしても発生する。

来年からは共働き世帯の5歳児の行き場が困ることになりそう。